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2023.10.28 – 中井由希子個展  すみかのゆらぎ

中井由希子個展  すみかのゆらぎ

2023年10月28日(土)~11月05日(日)

11:00~18:00(最終日は16:00まで)観覧無料

 

 

 

「ひとときの美しい眺め、こころにとどく光をあつめて」

 

 

移りゆく自然の現象からインスピレーションを受け、ロウケツによる防染技法で平面作品からファッションアイテムまで多岐にわたり展開する中井由希子。

 

 

 

 

ロウケツは、奈良時代の三大染色技法の一つになり、奈良ゆかりの技法です。

 

 

 

溶かしたロウを筆に含み、布に模様を描いて行きます。描き終えて染色をすれば、ロウの付いた部分には色が染み込まずにはじいて、地色でくっきりと残ります。例えば、白地にロウで模様を描き、赤い染料で染色すれば、赤地に白い模様の布になります。

さらに、赤に染まった部分にロウで模様を描き、青の染料で染色をすれば、模様の部分は赤色で残り、背景は赤と青が混ざり紫になります。「ロウで描いて染める」この工程を何度も繰り返して色を重ね、最後に揮発でロウを取り除いてから、高温蒸しにより染料を布へ定着させます。

ロウが取り除かれた生地は、地色は紫で白と赤の模様が浮かび上がる透明感のある独特の世界観をみることができます。

 

 

 

2000年に開催したSagaでの個展から約3年を経て、透明感のある色彩と和洋折衷のオリエンタルな作風の染色の成長をお楽しみください。

 

 

 

■プロフィール

1984年 奈良県に生まれる

2009年 京都市立芸術大学大学院美術研究科工芸専攻染織修士課程修了

2009~2021年 rooftopならまち染工房主宰

2021~現在 都祁に移転し、rooftopなら染工房に改名する。

 

コラボレーションは、matohu(マトフ)のコレクションにロウケツのテキスタイルで参加する。

(「SHIRO」2015S/S collection、「OBORO」2016A/W collection、「NAGORI」2018A/W collection)

2023年公開のmatohuのアートドキュメンタリー映画「うつろいの時をまとう」のメインビジュアルにロウケツの長着が使われる。