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Cosmos2023のグランプリの行方!

今季最強の寒波に襲われた日本列島ですが、雪の中遠方からもお越し頂き有難うございました。

 

「光、誕生、愛、そんなワードが浮かんできました」というお言葉もあり、こんな世の中だからこそ作家達の想いが皆様に届いたことに感謝しています。

 

 

初めましての参加作家が多い中、刺激し合えるアーティストの出逢いも楽しんでいる様子でした。

 

今展を動画にアップしましたので、見逃された方はコチラでお楽しみください。

 

 

 

今展のCosmosに寄せた各自のコンセプトをご紹介します。

 

前田彩華(水墨画)

明日の夢】人の体は機能美と神秘にあふれたミクロの宇宙である。

 

 

野中ともか(立体造形)

【梵我一如 ~すべてが一つに繋がるとき~】

私たち人間、あらゆる生命、それを包む宇宙…全ては神が作ったのか、ビッグバンで生まれたのか…これから人類はどこへ向かうのかを考えたとき「梵我一如」という思想は、未来が広がる気がした。【宇宙の根源である「梵」と、個人の根源「我」は同一である】古代インド哲学の思想。窓に見える空も木も、このテーブルやコップも、私もあなたも、全ては繋がっている。人類が煩悩を払い、一つに繋がれたとき、世界はどうなるのだろう?

 

 

友寄万梨奈(刺繍)

Tarachine(母なる宇宙)

  私と世界の間にある身体。その美しい模様やそこで起きる出来事を、糸の線で表現します。

 

 

明石麻里子(テキスタイル)

【neuron】

脳細胞とその神経回路は、宇宙の構造とよく似ているという。 思考も感情も人格も、この世界を認識する全てが脳の神経系が作り出す物だとしたら、内なる宇宙はどれ程の神秘と可能性を秘めているだろうか。 脳のわずかな電気信号が神経系の連なりとなって、星のように瞬いていたとしたら、それはきっと生命の輝きそのものだろう。 この何処までも小さな脳内宇宙は、私達には目視し得ないが、確かにここにある。

 

 

梶山美祈(インスタレーション)

 

【始まりの愛“s】

唯一の永遠の意識が私たち生命の中に宿り、生まれる。地球に降り立ち、生活し、そして還る。この循環(サイクル)を続けながら、変化していく。しかし、その変化は規則的ではなく、ある日突然衝動が起こる。それはビッグバンの爆発の様に。私たちは最後の人間かもしれない。もしくは今の人間と言う概念がなくなり、新しい人間に変わるかもしれない。変化の兆しを感じつつ、始まりの合図が鳴り響く。

 

 

Yoheyy(絵画)

Resonance / 共鳴

人間・動物・植物など無数の生命が一緒に存在するこの地球の中で、 それぞれが個々 で存在しているがどこかで繋がっている。 それは時折共鳴し合い存在しているように思う。 それは、地球や銀河系、そのはるか遠くの星のこの宇宙空間までも同じく共鳴しあい共存しているように感じる。

 

 

加治聖哉(立体造形)

【猫】

ねことは宇宙そのもの。 仕草、行動、見た目、性格、存在自体がかわいい。 故に何をしても許されるし、許してしまう。 宇宙に魅了され、望遠鏡で月を観察している少年が将来宇宙飛行士になる夢を持つ。 それと同等なほど、ねこにも夢中になる魅力がある。 そんな私はねこアレルギー。 将来アレルギーを克服した時、ねこと一緒に過ごしたい。 それまではこの子を愛でようと思う。

 

 

脇坂真祈子(テキスタイル)

【星の群れ】

星雲。望遠鏡を通して⾒えるそのきらめきは、はるか遠い昔に放た れた光。いったい今、その星は存在しているのだろうか。 現在は存在していないかもしれない。しかし確実に存在していた証である「光」が永年の時を経て私たちに届くということに神秘を感じる。

 

 

福井悠(日本画)

光ある風景 / 山の音

いつも見ている風景の中に、実際とはまた違うどこかへ繋がる抜け道のようなものを発 見する。 その風景に、静かに近づいていければと思います。

 

 

Yoshikazu KAJIKAWA(半立体色彩画)

“Flying Zodiac animal Series – EXTRA “『Flying Cat』】

干支の動物達がUFOに吸い上げられるシリーズを描いています。十二支は神様が早い者順で選んだことは有名な話。今回は選ばれなかった猫で特別に制作しました。神様もUFOもどちらも不思議な存在です。干支に選ばれなかった猫の存在も不思議です。これらの世界観は人類の想像もつかない世界の話。そう考えながら夜空を見上げると「天」とは一体どこからどこなのか? 人が持つ未知と不思議と世の中の好奇心へ誘う作品にしました。

 

 

藤澤憲彦(立体造形)

50年後の宇宙人】

宇宙人という言葉には、もちろん地球人も含まれています。地球人を除く場合は、 異星人や地球外生命体等と称されますが、私達が宇宙人と聞いて思いつくのはクラ ゲの様な軟体生物か、90年代にもてはやされた銀色で頭部と目が大きいグレイでは ないでしょうか。この両者に共通するのは文化文明技術の進化で脳が発達し、それ に伴って頭部が肥大した姿です。しかし、今の我々地球人は、伝い歩きを始めた AIにかまけて記憶と思考を疎かにしています。

 

 

&Earth noricco(日本画)

【想】

それはこの世界を形作るもの。人、動植物だけでなく自然、大気、時代、地球、この宇宙自体にも心が在り深淵にて繋がる一つの想いが在る。未来をも予感させるこの世界の精妙なる想いの輝きを、色や響きで追い求めています。月を通して、この世界の想いを描きました。

 

 

馬川祐輔(陶芸)

【aimaimoko】

何事においても考えれば考えるほど答えが分からなくてモヤモヤする。僕の正しいは、あの人の間違いだったり。 間違っているようなことの方が良いことだったり。この社会は正解不正解をはっきりさせた方が良いのかもしれないが、曖昧なまま、〇×付けないで出来る限り、受け入れて生きたい。そんなことを考えながら、その時々にモヤモヤ育っていくカタチ。なるようになるカタチ。

 

 

菊地絢女(絵画)

【竜のいる庭】

この肉体では神経の通る範囲を「私」と認識しているが、魂は遠くどこまでも「私」と認識することができるのではないだろうか。生命のもとが宇宙からもたらされたと言われているように、宇宙の一部である私の想像は、宇宙に広がり、星々を徘徊する。ここでは自身の感覚を竜とし、今は半透明のベールに包まれた未知の惑星に寛いでいる。

 

 

田中佐弥(現代アート)

【Butterfly Effect-蝶の羽ばたき】

恐ろしいまでのスピードで世界がテクノロジーによる大きな変貌を遂げようとする今、私はあえて自然と生命に焦点を当てようと思った。どんなに進んだテクノロジーや思想が現れたとしても、私たちは自然から離れて生きられる‥などと思う事は人間の思い上がりなのではないのか?私たちの意識にすら上らない多くの生命は自然の繋がりの中で生まれ育まれる。小さな蝶の羽ばたく自然がこの星にあってこそ、私たちもこの星で生命を得て繋ぐことが出来るのだと、今の世にこそあらためて強く感じてならない。

 

今展を動画にアップしましたので、見逃された方はコチラでお楽しみください。

 

 

 

最終日の閉廊間際になっても沢山の方々が熱心に作品をご覧頂き、投票と併せてドタバタでしたが、大激戦のため貴重な皆様の1票でした。そんな優れた作品の中で皆さんに感動を巻き起こした

グランプリはテキスタイル超えたオブジェの脇坂真祈子

ほどんどのお客様が想像できなかった用材。葉脈を手縫いした作品分かるとビックリ仰天。

透けたレースのような葉脈は儚く⾒えますが、その脈は⽣きるエネルギーを運ぶ道です。

高い技術力に優しさと面白さが素晴らしくてドキドキされた方が多かったようです。

脇坂真祈子HP

今秋、Sagaで個展開催です。葉脈を手縫いする繊細な脇坂作品の数々を是非、お楽しみください。

 

第2位は加治聖哉(立体造形)

第3位は同点が3名はYoshikazu KAJIKAWA(半立体色彩画)/ 藤澤憲彦(立体造形) /  梶山美祈(インスタレーション)

1点違いの第4位も同点が3名、菊地絢女(立体造形)  /  田中佐弥(現代アート)  / 明石麻里子(テキスタイル)

 

など、最後の最後まで結果の行方は分からないほどでした。甲乙がつけられない素晴らしい競演の作品群。お客様も全ての作品に大満足で堪能頂けたようでした。

 

 

そして今秋10月1日~20日のミント神戸イベントの選考を兼ねていた今展で、ミント神戸さまとコラボレートする作家には立体造形の加治聖哉にオファーがあり予定されています。

“役目を終え、死んでしまった「廃材」たちにもう一度、「生命」を吹き込む”廃材再生師。作品は生きているみたいな躍動感と可愛らしさに溢れています。大きな作品は更に皆様を驚かせ楽しませてくれる事でしょう!

 

 

Cosmos2023は人間の体内や脳から宇宙を想像したり、過去から未来へと想いを馳せたり、皆様を宇宙探検に誘ってくれる作品展でした。